Uの倉庫 -U's storage-

ようこそ。ここはスキビのファンブログです。原作者様・出版社等各関係先とは一切無関係です。二次創作を扱っていますので、二次創作・同人という言葉や、また、一部桃色な表現もありますので、それらを不快と感じる方は立ち入りをご遠慮下さい。

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[SS-01]深夜の邂逅 page01

2ch落し物>[SS-01]深夜の邂逅

page01
キョーコ視点から始まります。




「お疲れ様でした。お先に失礼しまーす!」
監督やスタッフ、共演者の方々に挨拶を済ませて控え室に戻った私は、
早々に未緒のメイクを落とす。
「ん、リセット完了!」
ああ今日も忙しかったなぁなどとぼやきながら荷物をまとめていたら、
急激な眠気に襲われた。
「あれ…?最近撮りが重なってたから疲れたのかな……。」
その呟きの途中で、私の意識は吸い込まれるように沈んでいった。

***

「じゃあな、蓮。俺はここから直帰するけど、お前も寄り道せずに帰るんだぞ!」
マネージャーの社さんがそんな軽口を言いながら一足先に撮影スタジオを後にするのを、
俺は軽い会釈で見送った。
もう間もなく日付が変わろうかという時間だ。
身支度を整えた俺も帰宅するためにスタジオの出口へと向かった。

今日の撮影が全て終わったスタジオには、もう必要最小限の灯りしか点いていない。
メインとなる中央通路は煌々と明るいが、枝分かれするように延びている横の通路は
既に灯りが消されていて薄暗い。
そのおかげで、とある控え室の扉の隙間から漏れる光に気が付いた。
「あれ?あそこ、最上さんの控え室じゃなかったっけ?」
思わずそんな呟きがこぼれたが、でも彼女はもう2時間ほど前にあがっているはず。
几帳面なあの子にしては珍しく電気を消し忘れたのかと、軽い気持ちで
その部屋へと足を向けた。

「京子様」とネームプレートの入った控え室の前に立ってみると、やはり灯りは
この部屋から漏れていた。念の為ノックをしてみるが、案の定返事はない。
電気を消しておこうと扉を開け、何気なく部屋の奥に視線を向けてぎょっとした。
部屋の奥は一段高く畳敷きになっていて着替えなどができるようになっているが、
その畳の上に投げ出された人の足が見えたのだ。

慌てて近寄ってみると、そこには最上さんが壁に凭れ少し俯いた状態で座り込んでいた。
「最上さん?どうした!?具合でも悪いの?」
呼びかけてみても反応がない。
咄嗟に呼吸や脈拍などを確認してみるが、異常は感じられなかった。
……寝てる、のか?
俺は小さく溜め息をひとつ吐いて、彼女を起こすための行動に出た。
「最上さん、最上さん!こんなところで寝てると風邪を引くよ!」
先ほどより少し大きめの声をかけてみるが、僅かに眉を寄せるだけで起きる気配はない。
揺すり起こそうと手を伸ばし、しかし彼女の肩に触れる直前、指が止まる。

──彼女への思いを自覚して以来、その気持ちは日に日に大きく育っていくばかりで、
彼女の姿を見ればその髪に、肩に、そしてその唇に、触れて抱きしめたい衝動を覚えた。
その衝動を笑顔の仮面で隠しているが、いつその仮面が剥がれ落ちてしまうか
もう自分でもわからない状態だった。

それなのに。
ついさっきは咄嗟のことだったから大丈夫だったけれど、今また彼女に触れてしまうと
今度はそのまま抱きしめてしまいそうで、肩に触れるのすら躊躇われた。
──わずかに触れた彼女の肌を、もっと感じたいとこみ上げる欲望が、
自分の内(なか)にあるのを確かに感じるのだから。

しかしそんな逡巡は数瞬で切り捨て、ひとつ深呼吸をして気持ちを切り換える。
そして肩に手をかけ揺すってみるが、キョーコはう~んと唸ったきりで
目を覚ましそうになかった。
『残して行くわけにはいかないし……仕方ない、送るか。』
俺はそっと彼女の躯を抱き上げた。

***


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